公益財団法人 エイズ予防財団

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ごあいさつ

全世界でこれまでにおよそ7000万人もの人々がHIVに感染し、その約半数が既に亡くなっているなど、HIV感染症・エイズは新興感染症の中で最大の広がりを示しています。特にサハラ砂漠以南のアフリカに感染者が多いことはご存知のとおりですが、今や、世界各国にまん延し、大きな打撃を与えています。しかし、幸いなことに地球レベルでは、近年、感染予防・啓発の普及とともに、強力な抗HIV療法(HAART:Highly Active Antiretroviral Therapy)の普及があって、ようやく新規の感染者数にも新規のエイズ発症者数にも減少傾向が見られるようになってきたと推計されています(UNAIDS, AIDS epidemic update 2009, Dec.2009)。

ところが、日本はこの世界的動きから取り残され、いまだに感染者・エイズ発症者が増加し続けているのです。その原因として、「国内で感染が広がっており感染予防が必要であること」があまり知られていないことと、「感染者のごく一部しか抗体検査を受けていない こと」にあると考えられます。さらに、この検査を受けない理由をさかのぼって考えてみると、第一には、HIV感染症に対する「無関心(感染の可能性があるという意識の欠如)」による場合と、第二に、HIV感染症・エイズに対する根強い恐怖心や差別・偏見がある ために「検査を受けられずにいる」場合とがあるのではないかと思われます。感染していることを知らなければ、せっかくの「HAARTの恩恵」を受けることなくエイズを発症してしまいます。

このような状況を打破するためには、HIV感染症流行の現状を直視して対策を推進し、予防と受検の必要性を訴え、HIV感染症に対する根強い偏見を除去していかなければなりません。そのためには正しい知識の普及、予防のための啓発、検査や治療のための 機会提供、相談・支援のための活動などが欠かせません。これらの活動は当財団に課せられた重要な役割であり、1987年の設立以来、これらを継続的に実践してまいりました。

また、感染者・患者を支えるNGOや研究活動への助成、人材育成のための研修会、啓発 普及イベントの実施、国際協力などにも微力を注いでまいりました。日本のおかれている状況を鑑み、当財団といたしましても各種事業を見直すとともに、さらに発展させ強化しなければならないと、気を引き締めております。当財団の事業にご理解を賜り、今後とも一層のご支援をお願いいたします。